公立小中学校の先生は、いまの大量採用から一転して狭き門になりそうだ。広島大大学院教育学研究科の山崎博敏教授によると、子どもの人口減少の影響をもろに受け、採用は2021年度から急減し、25年度には今より約5千人減の約1万7千人にまで落ち込むという。大学は教員養成の計画を見直し、定員を縮小するなど「冬の時代」への対応を迫られることになる。

 講師の先生の中で、今年の採用試験に不合格となり、その後すぐに勉強を始めている人がいる。机の上には教員採用試験の問題集があり、空いた時間にコツコツと取り組み、放課後2人で勉強会をしている。教員になりたいという強い思いが伝わってくる。不合格という現実を突きつけられての悲壮感も同時に伝わってくる。
 教員採用試験での大量採用は、大都市圏ではピークが過ぎようとしている。もし、ここ数年以内で受からなければ、何年も講師のままでいなければならないかも知れない。その恐怖がぐっと背中を押す。
 
 教員採用試験のペーパーテストは努力したもの勝ちのところがある。教職教養は大学から学ぶものだから、東大卒でも偏差値が底辺の大学卒でも、とにかくやったものが点をとることとなる。

 一般教養だが、県によってはないところや、点数配分が非常に小さいところがある。また、一般教といっても時事問題が大半を占めるところもある。本当の勝負は専門教養だろう。配点も高い県が多い。自分の専門とする1教科だけだ。だから、やれば必ず点はとれる。
 
 諸君、頑張ってほしい。講師たちのようにこの10月からコツコツとやらないと突破できないかもしれない。ここ2,3年の間に採用されないと厳しい冬の時代がやってきそうで怖い。