公立学校の真実
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教職調整額は基本給の4%、基本給が30万円だとすれば1万2000円だ。
それが10%になれば3万円だ。
今までの業務量は変わらないが、「少し増えるので、定額働かせ放題のことは目をつぶってね」と、こんな感じだろう。
ところで、4%の根拠は、1972年施行の給特法で教職調整額を定めるにあたり、1966年度に行われた全国的な教員の勤務状況調査で月あたりの教員の平均残業時間は「8時間」だったことからだ。
少ないね~
文科省の2022年度に行われた調査から平均残業時間を割り出せば、提言されている10%が適切かが分かるのだが。
調査によると、平日1日あたりの学校での勤務時間の平均は、小学校で10時間45分、中学校で11時間1分となっている。
話は逸れるが、国が残業の上限としている月45時間を超えるとみられる教員は中学校で77.1%、小学校で64.5%もいるのだ。
さて、これから平日1日当たりの残業時間を割り出すと、中学校で約3時間。
ひと月20日出勤としても、3×20で60時間となる。
土日の部活動指導時間は別としてだ。
そうすると、8時間で4%ならば、60時間ならば30%ととなる。
つまり、10%なんておかしく、根拠なしの数字ということだ。
この10%を賞賛している方々は、騙されているというか、これで手を打っているとしか考えられない。
定額働かせ放題はかわらない。業務量が増えても、10%にしたんだから世間に文句は言わせないということだろうか。
これでは教員は集まらないだろう。
しかも、教員不足の本質は、給与ではない。
業務量の多さや多岐にわたる仕事の数。
そして、発達障害など、以前よりはるかに複雑で子どもたちや親の価値観の多様性への対応の困難さなのだ。
必要なのは、同じような報告書を何度も書かせたり、形式ばった書類の作成に1日とらせたり、いらぬ慣習や仕事は止めるということだ。つまり斬新な業務の精選と効率化。そして、正規教員の各校への増員ではないか(責任がない非正規が多すぎて、正規教員に重要な職務が集まっている)。