「教師にならないか」と私は言いづらい
小学校の校長から「臨時免許出すから来てくれ」と言われ、断ることが出来ず時間講師で行ったことがある。

だから私は今も小学校の臨時免許状を持っている。

校長から言われたことは、「8時30分から15時30分まで休憩なしでお願いします」、の一言だった。

へーっそんなことあるんだろうかと、まさかとなめてかかっていたが、小学校と言うところ本当に休憩なし。

朝の宿題点検や提出物の点検、連絡帳の点検、これやるだけでも相当ハードだ。しかも35人分。

遅れてくる子もいるし、やってない子もいるし、自分で提出できない子もいる。
3人がかりでやって大体なんとかできる。ああしんど~~

しかし、その朝の時点で、なんだか疲れはてる。

そして小学校の低学年の授業は一人でやる。
とにかく休み時間も子どもたちに関わり、給食など戦争なので、一番心がしんどい時。

掃除が始まって、ああ、今日も終わりかなという気持ちでホッとしてくる。

しかし、困るのはトイレだ。

他の教員にトイレ行ってきますんで、といってトイレに行くのだが、トイレの中だけはホットする場所と時だった。

こんな日々を送っていると、体力は持たず心もぐったりとなる。初めは良いが、次第に自分の防御シールドが弱ってきて、子どもたちに破られていく。

だから私は校長に言って辞めさせていただいた。

本当に休憩がなかった。65過ぎてこんな現場は無理だ。

その後しばらくして、教員が足らないからと言って中学校から引きがあった。65とうに過ぎているのにまだ依頼が来るとは、本当に教員が足らないのだ。

仕方なく、中学校に行ったが、そこは比較的平和な学校で、特別支援の教育をさせていただいた。

小学校よりはるかに楽。小学校の10分の1の労働力と言える。

ただ、間違えてもらったら困るのだが、中学校でも担任をするとこれが小学校以上になる。部活や進路やもういろいろ入ってくるからだ。

学校・・現場、普通なら物好き以外就職しないだろう。人間としての当たり前の休憩を入れることが出来るシステムをなんとか考えてほしい。法律的にもおかしい。

今日も小学校ではこんな過酷な日々が詰まっているのだろうか。

もっと、人間らしく働ける職場であれば、きっと子どもたちにも好影響を与えることが出来るのにと思う。

アップアップ状態が今日も続いているのかと思うと、「教師にならないか」という言葉を、青年になった教え子たちにかけにくい。

自分も嫌な仕事を人に勧めるのはおかしいと思うからだ。残念だ。










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2024/04/25 08:17 | Comments(0) | 教員の疲弊

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