公立学校の真実
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大阪府の来年度の入学者から、年収350万以下の世帯を対象に無償化する方針を決めたことを受け、大阪私学の中高連は30日、臨時総会を開き、給付型の奨学金制度を創設するなどして府の無償化策に協力することに合意した。
全私立校校で授業料を実質的に府の助成基準まで下げ、全校での無償化を目指す。
府は55万円以下の授業料の私立校校を対象に、国とともに授業料相当分を各学校に支給し、年収350万以下の低所得世帯の新入生を助成する。
55万円を上回る私立高校についても、給付型の奨学金などで授業料を実質55万円以下にすれば支給対象に加える。
以上31日付けの朝日新聞によるものだ。
よくこの決定をしたものだと、大阪府の姿勢に敬意を表す。
私学にもいろいろあるが、基本面倒見がよい。そして、私学なので公立ではできない独自の生徒指導をやってくれる。というのが私の経験上思うところだ。
スポーツは得意で、私学でスポーツをやりたい、だがお金はない。このタイプの生徒にとっても、そして私学のクラブ顧問においても大いに喜ばしいニュースになる。
中学校でクラブ活動を熱心に行い、実績も出してきた生徒が私学からお誘いがあることは珍しくない。しかし、授業料が払えないため断念してきた生徒も毎年見てきた。これは育てた教員も、私学側も、もちろん本人・保護者も大いに悩んできた越えられない壁であった。この壁がすべて取り払われるということではないが、光が差してきたことには間違いはない。
これにより、さらに私学が生徒を伸ばし、発展してくれることを期待する。
この施策で、低所得、府立高校にもはじかれる低学力層の生徒は救われる。
ただ、「350万円以下の世帯」とあるのが気がかりだ。つまり、子供が3人、4人と私学(大学、専門含む)に行っている360万円世帯はどうなるのかということだ。
また、これにより、他府県の低所得者の受験者が大阪に雪崩れるだろうと予測される。というより、他府県の低所得、低学力層を抱える学校が、これからの進路指導にて進路先を大阪府に振ってくると予測される。奈良、兵庫、和歌山、京都あたりの大阪にほど近い中学校あたりの動向が気になる。
進路主任や3年生担当の教師は、公立不合格者の次に持って行くところとして、この大阪府の私学無償化が頭をよぎるだろうことは間違いない。
しかし、入試はどう動くかが分からない。私学の定員が満たされていれば、公立発表の後の私学2次は厳しい状況かもしれない、また、ないかもしれないと考え、2月、私学1次の試験から大阪府私学への専願受験ないし、併願受験に持っていくことも考えられる。
私は、生活面で少し荒れた生徒なら、遠くなければ大阪の私学の1次試験に積極的に持っていく。なぜなら、ひとつは進路先が早く決まるからである。もうひとつは公立の発表を待って、公立にぎりぎりで入学できたとしても本人が3年間耐え得るかどうかが疑問だからだ。
しかし、これも一概に判断できない学校事情、クラス事情がある。
教師の手中になかなか入らない、生活面で荒れた生徒は、進路を引き延ばし、入学試験という縛りで学校生活を卒業までうまく持っていかねばならない。
また、生活面が安定している生徒なら、公立にたとえぎりぎりで入学できたとしても、3年間で卒業の見込みはある。だから、公立発表まで待つ方法を考えるかもかもしれない。
いずれにしても、生徒の実態をしっかり把握することで適正な進路指導を図っていかねばならない。ここは教員の悩むところだ。
大阪府外のことに関して書いたが、渦中の大阪府の教員もそして、保護者もこの施策で進路変更をするものが増えることは間違いない。
いろいろなパターンが考えられるが、私なら、内申書は良い、しかし、当日の入試の得点力がないと予測される低所得の生徒は私学に持っていきたい。ここだけの話だが、内申書は私学において重要な要素となる場合が多い。もちろん例外もある。
最後に…
ここに書いたことは、授業料についての「無償」である。他にも費用はかなりかかることを知る必要はある。
例えば、入学金、定期・制服・教科書・体操服代等、クラブ活動をするなら遠征費・合宿費などだ。
とにかく、現、中学3年生担当の教員の頭をよぎる、かなり風の強い施策であることは間違いない。
さらに追加させていただくとして、この施策により、離婚が増えるということだ。困難校の教師なら分かるが、母子家庭には何種類もの福祉制度があり、特典があるので、経済事情安定のため離婚している家庭も少なくない。それがさらに増えると予想されるということだ。つまり、夫婦合算で350万より多ければ、この私学の授業料「無償」は甘受できない。だから、離婚して一世帯あたりを350万以下にするのである。
生活費は3年間で150万削減され、さらに様々な福祉制度を受けられれるからだ。
以上、今後も様々な動向を見守りたい。
全私立校校で授業料を実質的に府の助成基準まで下げ、全校での無償化を目指す。
府は55万円以下の授業料の私立校校を対象に、国とともに授業料相当分を各学校に支給し、年収350万以下の低所得世帯の新入生を助成する。
55万円を上回る私立高校についても、給付型の奨学金などで授業料を実質55万円以下にすれば支給対象に加える。
以上31日付けの朝日新聞によるものだ。
よくこの決定をしたものだと、大阪府の姿勢に敬意を表す。
私学にもいろいろあるが、基本面倒見がよい。そして、私学なので公立ではできない独自の生徒指導をやってくれる。というのが私の経験上思うところだ。
スポーツは得意で、私学でスポーツをやりたい、だがお金はない。このタイプの生徒にとっても、そして私学のクラブ顧問においても大いに喜ばしいニュースになる。
中学校でクラブ活動を熱心に行い、実績も出してきた生徒が私学からお誘いがあることは珍しくない。しかし、授業料が払えないため断念してきた生徒も毎年見てきた。これは育てた教員も、私学側も、もちろん本人・保護者も大いに悩んできた越えられない壁であった。この壁がすべて取り払われるということではないが、光が差してきたことには間違いはない。
これにより、さらに私学が生徒を伸ばし、発展してくれることを期待する。
この施策で、低所得、府立高校にもはじかれる低学力層の生徒は救われる。
ただ、「350万円以下の世帯」とあるのが気がかりだ。つまり、子供が3人、4人と私学(大学、専門含む)に行っている360万円世帯はどうなるのかということだ。
また、これにより、他府県の低所得者の受験者が大阪に雪崩れるだろうと予測される。というより、他府県の低所得、低学力層を抱える学校が、これからの進路指導にて進路先を大阪府に振ってくると予測される。奈良、兵庫、和歌山、京都あたりの大阪にほど近い中学校あたりの動向が気になる。
進路主任や3年生担当の教師は、公立不合格者の次に持って行くところとして、この大阪府の私学無償化が頭をよぎるだろうことは間違いない。
しかし、入試はどう動くかが分からない。私学の定員が満たされていれば、公立発表の後の私学2次は厳しい状況かもしれない、また、ないかもしれないと考え、2月、私学1次の試験から大阪府私学への専願受験ないし、併願受験に持っていくことも考えられる。
私は、生活面で少し荒れた生徒なら、遠くなければ大阪の私学の1次試験に積極的に持っていく。なぜなら、ひとつは進路先が早く決まるからである。もうひとつは公立の発表を待って、公立にぎりぎりで入学できたとしても本人が3年間耐え得るかどうかが疑問だからだ。
しかし、これも一概に判断できない学校事情、クラス事情がある。
教師の手中になかなか入らない、生活面で荒れた生徒は、進路を引き延ばし、入学試験という縛りで学校生活を卒業までうまく持っていかねばならない。
また、生活面が安定している生徒なら、公立にたとえぎりぎりで入学できたとしても、3年間で卒業の見込みはある。だから、公立発表まで待つ方法を考えるかもかもしれない。
いずれにしても、生徒の実態をしっかり把握することで適正な進路指導を図っていかねばならない。ここは教員の悩むところだ。
大阪府外のことに関して書いたが、渦中の大阪府の教員もそして、保護者もこの施策で進路変更をするものが増えることは間違いない。
いろいろなパターンが考えられるが、私なら、内申書は良い、しかし、当日の入試の得点力がないと予測される低所得の生徒は私学に持っていきたい。ここだけの話だが、内申書は私学において重要な要素となる場合が多い。もちろん例外もある。
最後に…
ここに書いたことは、授業料についての「無償」である。他にも費用はかなりかかることを知る必要はある。
例えば、入学金、定期・制服・教科書・体操服代等、クラブ活動をするなら遠征費・合宿費などだ。
とにかく、現、中学3年生担当の教員の頭をよぎる、かなり風の強い施策であることは間違いない。
さらに追加させていただくとして、この施策により、離婚が増えるということだ。困難校の教師なら分かるが、母子家庭には何種類もの福祉制度があり、特典があるので、経済事情安定のため離婚している家庭も少なくない。それがさらに増えると予想されるということだ。つまり、夫婦合算で350万より多ければ、この私学の授業料「無償」は甘受できない。だから、離婚して一世帯あたりを350万以下にするのである。
生活費は3年間で150万削減され、さらに様々な福祉制度を受けられれるからだ。
以上、今後も様々な動向を見守りたい。
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