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4月、新任、転任の方が入ってこられ、職場の雰囲気も大きく変わった。新しい人事体制で出発を迎えた。
昨年、一昨年新任であった若者は大きく育ち担任を持っていく。若い教員の中にはクラスをつぶしてしまったり、親との関係をこじらせてしまい心に傷を負う者もいる。しかし、失敗して初めて育つのが人間。教育に失敗はあってはならないのだが、教員も人間だ。

さて、現任校の若い教員を見てみると、出身大学の偏差値が高ければ教員として育っているかと言えば、そうでない。偏差値など全く関係はなかった。やはり教員は人間。人間力の差が表れている。どちらかと言えば、熱心に学業をしてきた者より熱心に部活動をしてきた者の方が高い評価を得た。困難な問題が多発している中学校という場で働くためには、まず、生徒の心を掴かみ寄り添う事が大切だ。そのためには自分の心を掴かむことが出来ていなければ話にならない。表面的に説教をしたりきれいごとを並べても生徒たちの心は離れていく。魂を射ぬく言動で初めて生徒の心は動く。これしかない。だが、これが出来ないのだ。

私は、振り返りを大切にしている。あの時の言葉は、その生徒にどうだったのかと。自分の保身だったのか、自慢かと。生徒のためにと伝えていた言葉の半分以上が自分を守るためだったと振り返る。その都度自分の心を見て修正し、生徒と新たに対峙してしていくしかない。この小さな積み重ねが、魂の言葉につながると信じている。

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