公立学校の真実
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従来の論文試験を廃止し1次面接と2次面接のみだという。教頭のなり手がないのだ。
しかも、16日で締め切っても不足すれば、随時募集するとか。
大阪市の友人は笑っていた。だれも教頭試験を受けないという。その理由は一言で「魅力がない」という。また、その言葉の先には、「この身を削ってまで大阪市に奉仕する必然性を感じることはない」という冷めたものがあった。
教頭試験を受ける人は、どこの県でも勉強会などに集いかなり努力する。それでも受からない。受かっても、順番がありすぐには教頭になれない。それが大阪では願書を出せばだれでも受かる状態になっている。異常だ。
なぜそうなったのか。下の新聞記事を見れば理解できる。私も記事と同じく感ずるところが多い。
大阪市教委:市立校の教頭不足 土日は地域行事、
睡眠時間短く 「体も心もボロボロ」
毎日新聞 2013年07月27日 大阪朝刊
小中学校の教頭不足に悩む大阪市教委が今年度、
候補者を指名して昇任試験を事実上義務付ける異
例の策に乗り出した。同市では、橋下徹市長の就任
後、学校選択制や民間人校長の導入などで職場環
境が激変し、負担が増え続けている。「受験を強いる
より労働環境の改善が先では」。教育現場からは悲鳴
も聞こえてくる。
「今年度は特段の事情がない限り試験の出願を行
っていただくことを予定しております」。市教委が5月
、全市立学校長宛てに出した通知には、強い危機感
がにじむ。市立小中学校の教頭昇任試験の受験者は
この10年で5分の1以下に減少。不人気の背景には
過酷な勤務がある。
「睡眠時間も少なく、体も心もぼろぼろだ」。ある40
代の市立小教頭は毎朝6時過ぎに登校、帰宅は午
後11時を回る。自宅に仕事を持ち帰ることも多い。
地域行事への出席などで土日も休めない。
市教委からは報告や調査を求めるメールが1日数
回送られてくるといい、「児童や保護者と接したい
が、日中は事務作業に忙殺される」と嘆く。
大阪市特有の事情もある。昨年度以降、保護者
らの意見を学校運営に反映させる「学校協議会」を
各校に設置。来年度は、約半数の区で学校選択制
を導入するなど教頭の事務量は増え続ける。
一方、市教委は今春から校長を公募で採用し、来春
は半数を民間から選ぶことを決めている。
ある中学校長は「教頭から校長に昇任する道が狭く
なり、教頭のなり手はさらに減るのでは」と懸念する。
教頭は校長より多く労働しているだけでなく、学校で一番労働時間が長い。学校中のシャッターを一人で閉め、鍵をかけて帰るのは教頭だ。
校長や委員会からの要請を忠実に遂行し、時に叱咤される。さらには地域や保護者の苦情は教頭が受けて処理する。また、一般教員の指導もする。
大阪の教頭が疲弊しているなら一般教員の疲弊は明らかで、学校現場の士気は限りなく下がっている。 疲弊した教員たちに囲まれている生徒たちは輝きが薄れていくだろう。
いくつもの教育改革が、教員たちの心に浸透することもなく性急に動きだした。すでに現場では、上に対してもの言わず反発もしなくなった。しかし、「はいはい」と言いながらも後ろで舌を出す。だれも本気で改革などしようとしないのだ。傍観的、冷めた雰囲気が職場を覆っている。
一肌脱いでこの校長のために、この大阪のためにやったろうかという教員はいるのだろうか。
自分一人が声を荒げたところでなにもかわらないし損をする。一肌脱ぐより自分の平和な生活優先。といったところが主流になった。ただ、私はそういう生き方に納得しない。
官民の差
ですが、現場も(元現場教員で占められる)教委も「民」を知らない者ばかりだから、今日のような政治の介入・いいなりを生じたのではないでしょうか?
同様に、市民に選ばれたことを誇る市長も、「官」の現場を知らな過ぎる気がします。
無題
体を壊してでも定年まで続けるか、早期退職するか、悩んでいた時に、橋下氏が大阪府知事に就任したことが引き金になり55歳で退職しました。
真面目に頑張っている人ほど辛い思いをする、でも手を抜くことができないのが教職員の性。
『管理職になどならない』『最後まで担任を持てる教師でいたい』という志しと意地を持って中学校教師になって33年。
志しは貫いたものの、60歳までは無理でした。
指導困難校、モンスターペアレンツ、教職員間の不協和音・・・・数々の壁にぶつかりながらの33年でした。
退職して5年目。
退職後、自営業を営んでいますが、今でも現役時代の夢を見ることがあります。
夢から覚めて『ああ、夢でよかった』と思う夢ばかり。
確かに、自営業で教員時代の月収を稼ぐのは至難の業ですが、教員時代の激務とストレスを思うと、どんなにしんどい仕事でも耐えられる気がします。
もうすぐ夏休みも終わります。
2学期に向け、先生方のご活躍を願います。