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大阪府八尾市教育委員会は3日、同市立中で1月下旬に実施した3年生の3学期の期末試験を採点した国語担当の男性常勤講師(43)が、 少なくとも生徒59人の答案の間違えている部分を正答に書き換え、点数を1~9点(100点満点)水増ししていたと発表した。

市教委によると、講師は「初めて3年生を受け持ち、点数を上げたかった」と説明。2学期の期末試験でも答案の書き換えをしていたと話しており、調査を進める。府教委が処分を検討する。

試験は1月27日にあり、5クラス計165人が受験。

講師は間違った解答を消しゴムで消して修正したり、漢字を書かせる問題で「はね」の部分を書き加えたりして正解にしていた。 
(産経ニュースより)

 
  43歳男性常勤講師の心中は自分を証明することに切羽詰まっていたと推測する。なぜなら、この人はこの歳で未だに講師、あるいは最近転職して講師になったのどちらかと推測され、周りの目をに気にしなければならない状況だったからだ。つまり学校での自分の存在価値が欲しかったのだ。

 講師と教諭は生徒から見れば変わらない同じ教師だ。しかし、職員室の中では天と地の差がある。やはり教諭は「腐っても鯛」と同じですべてに優位と余裕がある。給料も違う。病気でも堂々と長期間休め、もちろん産休や様々な休みでも給与が出る。守られているのだ。一方講師に明日はない。3月末に切られても文句も言えず、病気で長期間休むことなど辞職することと同じになるのだ。

 今の時期なら、同じ講師でも採用試験に受かり4月から教諭に内定しているものと、採用試験に不合格であり、またしても4月から講師で採用されるものとは心境は全く異なる。これぞ天と地だ。それは講師たちの言動を見れば一目瞭然だ。採用試験に今年もすべった34歳の男性は「死にたい」と漏らした。4月から教諭に内定しているものは、希望にあふれ生き生きと仕事をしている。

 この状況の中で、講師たちは毎年働きながら採用試験を受験し、年度末に仕事を切られないように様々な先生方に気を使いながら生きているのだ。ある意味プレッシャーがある。

 残念ながら43歳男性講師はプレッシャーに負けた。彼が教師になった時の本来の願いを捨てることになった。きっと競争したくて教師になったのではあるまい。子供が好きだからその歳で講師をしてまでも先生を続けようと決意されたのだ。

 教諭も安泰ではない。なぜなら、講師とは違うより大きな「責任」というプレッシャーがのしかかっている。そのプレッシャーに誠実さを捨てているものが見受けられ、私もその危うきに瞬時立たされているからだ。

 最後に講師でも教諭よりはるかに多くの仕事量をこなし、責任を持って教育活動に臨んでいる者もいることを付け加えておく。

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