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大学生ホワイトカラー内定率悪化はFラン大学生数増えたから

大学生の就職内定率が最悪の状況というニュースを受けて、今後は非正規雇用でしか働けないという悲観論が広まりつつある。だが、そこにはマスコミのミスリードがあると人事コンサルタントの海老原嗣生氏は指摘する。***
 
大学生の中には「今は就職氷河期で正規雇用が減って、若者は契約や派遣などの非正規でしか働けなくなっているのではないか」と訴える人がいる。これなどはマスコミのミスリードの最たるもので、騙されてはいけない。大学新卒の就職市場は昔も今もほとんど変わっていない。


実は氷河期どころか、この20年で大学新卒の正社員就職数は2割以上増えている。その一方で何が起きているのかというと、大学の激増と大学進学率の上昇である。20年前の進学率は約2割ほどだったが、今は5割を超えた。

大学生数は1985年に185万人だったが、2009年には285万人と100万人も増えたのだ。つまり、新卒採用のパイは微増しているが、それを奪い合う学生が激増したため内定率が下がり、就職氷河期のように見えるだけ。女子の進学率の上昇や就職志望が増えたことも拍車をかけている。

しかし、現実には上位校の卒業生の内定率は90%以上で昔と変わっていない。一方で、EランクやFランク(偏差値35以下)に属する大学卒の内定率は4割以下の学校も多く、全体を押し下げている。2007年のような好景気でも、卒業生に占める就職者の割合は70%ほどで頭打ちしたのである。

酷な言い方かもしれないが、ほとんど無試験で入れる大学を出て、大企業でホワイトカラーの職に就くのは難しいということ。逆に中堅以上の大学であれば、昔に比べてもそれほど変わっていない。

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