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ある学校へ転勤して、数か月たった時、
「なんで俺はこの学校に来たんだろう」と思っていた。


ある日、学校へ行く途中、車の中で答えが、突然返ってきた。

「会いたかったんだ、この子らに会いたかったんだ」
 
ずっと涙が止まらなかった。

不思議な体験だった。



この学校での体験を、少し「いじめ」という点でまとめた。



あの学校で、2年目、私のクラスで発達障害のR子へのいじめがあった。親は、どうしてくれるんだと迫る。

指導してもやまない。

 決意した。

とことんこの親に付き合おう。

なんどでも
指導をやろう、覚悟を決めた。

そうしたら、親が落ち着いた。

その学年が終わるとき、親とかなり親しくなっていた。






また、ある年、トラブルがあった。

しかも学校外でだ。

A子がC子の親とトラブルったという。

その後、そのことでA子が不登校になっっていった。

  A子もC子もかわいい私のクラスの子だった。

A子の親は、最終的にA子が学校へ行けなくなったのは「あなたのクラス経営の責任だ」と私に迫ってきた。


管理職も頭を抱えた。

この問題の解決は、A子が親に「先生をせめないで、先生はそんな先生じゃない」と親を説得したことが大きかった。それと、管理職と私が、何度も時間をとって親の話を聞いたことが大きかった。

卒業したA子は、毎年私に会いにくる。
A子の横には彼氏がいる。
A子は将来の夢を私に話す。

私はぜひそれをかなえてほしいと強く願っている。





次の年もいじめがあった。これは人生最大の強烈さだった。

親は、学校を揺るがすような要望をある行事で突き付けてきた。

この親の要求をのめば、他の親たちの怒りは爆発するのは目に見えていた。
 
 
   
しかし、私はそれを実行することにした。

いくら考えても、道はそれしかなかったからだ。
 
私は、実行した後、辞めようと考えた。

この顛末は私の辞任で終わらせるのが一番良いと思ったからだ。


しかし、

奇跡が起こった。


不思議だった。
 
他の親の怒りは少しはあったが、最良の方法で行事を終えることが出来た。

天は味方した。本当に天だ。


どうにも動かない窮地の時でも、何が起こるかわからない。
最後まであきらめないことだ。

そして、困難には捨て身で向かっていくこと。


この学校では、それを実体験した。苦しみと共に心に刻んだ。


 
 

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