公立学校の真実
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橋下知事は大阪の教育の水準を上げたいと思っているが、方法は一つだ。
教員の意識改革だ。
改革とおおげさに呼んでは恥ずかしいものがあるが、他府県の水準に教員
の質や教育の水準を持っていくこと、それだけのことなのだ。
大阪府は、「人間」という読本を義務教育で読ませてきた。同和団体の教育介入も他府県では信じがたいほど行われきた。しかし、利権をむさぼってきたツケは大きい。まじめなまともな考えの教員を隅に押しやり、利権に結びついた横柄な教員をのさばらせてきた。だから、大阪の子に、本当の学力を身につけさせることができていない。
他府県と何を比べれば大阪の教育の質の低さが分かるのか。学力テストの結果を見れば分かるのか。いや違う。他府県教員の教育実務や研究と比較すれば一目瞭然だ。
例えば、大阪市教育改革プログラムの中に次のような「分かる授業」に向けての教員の研究についての現状・課題が取り上げられている。
全国水準からしてもかなり低いことを市民は知っているのだろうか。
【現状と課題】
学校教育の充実のためには、個々の教員の指導力はもとより、学校全体の教育力を高めていくことが大切であり、それぞれの学校が自校の課題や特色を認識し、教育目標を全教職員で共有し、学校全体で課題克服に向けて取り組んでいくことが必要である。
学校の教育力を高める取組みとしては、公開授業を行い授業評価・授業改善を行う取組みや、先駆的な授業実践のモデル実施、指導案や教材の開発といった、学校現場での研究・研修活動が非常に有効である。
このような活動は、学校全体の活気を高め、児童・生徒の学習意欲にも好影響を与えると考えられる。
しかしながら、平成20年度の全国学力調査では、授業研究を伴う校内研修の回数は、小・中学校ともに全国平均を下回っており、小学校で全国平均9回に対し、大阪市の平均は7回、中学校では全国平均6回に対し、大阪市の平均は2回となっている。
特に中学校においては「全くしていない」の割合が16.7%と、全国平均に比べて15%も高くなっている。
本市においては、学校の小規模化などにより、校内での授業研究に取り組みにくい状況にある学校も多く、学校現場がしっかりと研究活動に取り組めるよう、さまざまな角度から支援を行い、研究活動の一層の活性化を図っていくことが必要である。
中学校では校内授業研究を行う回数は全国平均のなんと3分の1だ。
つまり全国には授業改善等の研究を大阪市の4倍、5倍と労力をかけて取り組み、成果を出している県があるということだ。
教員の意識を、授業改善に向け切れていない大阪市の弱さがある。逆にいえば、授業改善に向けて頑張っている教員を市が応援しきれていないということだ。
これは授業改善に始まったことではない。生徒指導、道徳教育、総合学習に対しても研究がなされていず、攻めの指導に向かうことなく、志を持って組織で動くこともなく、その日の日課をこなすだけの学校の様子が見える。ただ、人権だけは突出して力を入れている。
大阪の教育は同和教育、外国人教育と様々な課題を抱えていることは確かだ。しかし、教師の基本は授業である。その授業の研鑽なくして教育改革はあり得ない。
授業から確かな学力が生まれ、同和地区の子も外国籍の子も進路が開かれるということを忘れてはならない。主義主張を通すことにエネルギィーを使い果たすことなく、純粋に授業を中心とした学校を目指し大切な子どもたちの未来を切り開いてあげたい。