公立学校の真実
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スクールカウンセラー(以下SC)が配置されているのは中学校が中心だ。
すべての中学校に配置されていると考えてもよい。これは中学校の不登校者数が多いからだ。
ただ、中学校は地域にもよるが、週1回程度の少ない配置がほとんどだ。
小学校では月1、2回程度となるところが多く、さらに激減する。
なぜなら、不登校の案件が少ないからと思われる。
しかし、不登校の要素は小学校の時にすでに児童に芽生えている。
保健室登校、別室登校で欠席には入っていない状態があるからだ。また、遅刻が多い、生活に乱れがあるなどの兆候が出ている児童も多いのだ。
小学校でのSCは、月1、2回学校に来て何を見ることができるのだろうか。
普段の学校での様子を感じとることができないのに、どうしてカウンセリングが出来るのだろうか。理解できない。時給5000円のSCの価値は全く発揮されないで終わるだろう。せめて、月3回は配置されることが望まれる。
SCの配置数は増加し続けているが、不登校児童生徒数もそれに負けず増え続けている。SCの力量やあり方に疑問符を抱く人が出てきている。
SCは専門家として配置される。しかし、心理の専門家であり、不登校の専門家ではない。大学や院で学校や不登校についてしっかり学んできたのではないということを押さえておきたい。
SCの専門性の疑問点がある。今の発達検査ができるのかということだ。
大学や院で発達検査のイロハを教えられても、検査はできないことを断言する。発達検査は実際に子どもたちと出会い、数多くの検査経験が必要だ。ましてや報告書の作成も一筋縄ではできない。
しかも、現在、発達検査はWISCなら4から5へ移っている。K式なら2020年版へ移っている。この対応についていっているのかも疑問だ。
さらに、発達検査だけでは対応しきれないLDの問題もある。LD傾向は増えてきている。その検査は、読み書きスクリーニングが必要となることが多い。これらを実施経験していないと、検査は出来ないだろう。
検査ができないと、正しく検査報告書を読み解くことができないし、子どもへの最適な対応を考えてあげることも難しい。
SCはチーム学校の一員として配置される。
学校という独特の世界で初めて働くのは、理解しがたいことが多いだろう。しかし、SCは教師や保護者との連携ができることが大前提で、それができないと子どもたちを救えない。
なぜなら、週1回は学校へ来るが、その他の時間の大部分を子どもたちと関わっているのは教師たちや保護者だからだ。
従ってSCは専門性+コミュニケーション力が必要十分条件となる。