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昨年の9月20日発行の東洋経済に「学校が危ない」という大特集がくまれていた。

教育劣化は日本経済の大問題だと見出しがついていた。表紙には4つの言葉があった。ブラック化する職場、いぞがしすぎる先生たち、教室から先生が消える、広がる教育格差の4つだ。

本文の内容はデータもしっかり入れて説明されているので分かりやすい。しかし、私が一番心に残ったのは本の後ろにある「編集部から」という小さな記事だった。


編集部から

「教師と言うだけでなぜ小さな事故や事件でも記事にするのか」。新米新聞記者だった頃、こんなことで上司と口論になったことがあります。上司の答えは「教師の動向は世の中の関心が高いから」というようなものだったと記憶していますが、今回の取材であらためてこうした「教師たたき」や特別視は行きすぎだ、との意を強くしました。
教師は特別だという考え方と、何か事が起きると「教師(学校)に対応させろ」と、教師を便利屋のように使う発想には通底するものがあるように思います。教育改革が叫ばれるたびに、新たなやることメニューが学校現場に持ち込まれ、それが教師の多忙化や疲弊につながっていく。
そろそろ教師のできること、できないことを冷静に分類する必要があるようです。


このような冷静にものごとを考え判断してくれている編集者に心より感謝したい。励まされる思いがした。



東洋経済の特集にも大阪の教員の疲弊が掲載されているが、給食については触れられていない。ここで大阪市の給食について述べておきたい。

保護者の良かれと思うことと教師の良かれと思うことに違いはあるが、大阪市の中学校の給食は、まさにそうだ。
橋下市長の掲げる全員給食は、中学校1年生ですでに始まっている。保護者は弁当を作らず、楽になった。

しかし、生徒は小学校の給食の方がはるかにおいしかったと毎日不満を口にする。そして、教師に何とかしろと迫る。
大阪市の教員が言うには、自分も食べたが冷たくまずかったらしい。


何より、教員に給食指導という仕事が増えた。指導の行き届かない困難校にとっては、給食当番をきちんとさせるしんどさやアレルギーへの対応などに追われ泣きっ面に蜂という状態だ。だから、全員給食ではなく、選択制のまま置いておくべきだったとほとんどの教員が痛切に思っている。

なんでも学校にまかせるやり方は教師を疲弊させるだけになる。結果的には大阪によき教育は決して生まれない。
橋下氏は保護者の意をとらえて給食制度を導入しているつもりだろう。しかし、今後、中学生たちが成人になった時には橋下氏を支持しない存在にまわるだろう。その数は計り知れない。




マスコミは学校を外から見ることはできても、事実を知ることはできない。なぜなら、学校の中に入って、日常の授業を取材したり、職員室の実態を知るべく職員室に常駐することはできないからだ。もちろん校内にビデオカメラを設置して生徒の本当の実態を知ることもできない。

もし、学校にいて生徒の実態を目の当たりにすることが出来たら教師を見る目は必ず変わる。

保護者にいくら口で説明しても子供の実態が伝わらない時、来てもらって見てもらった時に初めて納得してもらえたことはよくあることだ。


その面では、様々な角度から実態を検証することが出来た東洋経済の特集の意義は大きい。しかし、この問題を解決する策を提言するまでには至っていない。それは我々教員のこれからの役目でもあろう。

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無題

やってしまう教員が悪い。
できないものはできないと拒否すればよい。
一人で拒否は難しいが,そこで教職員組合の出番・・・といいたいところだが,組織率が低下していて,教育委員会になめられていて,何もできない状態だ。
まあ,教職員組合に入らない教員が悪いんだけどね。
by 教員自ら首を絞めている 2016/02/12(Fri)01:39:02 編集
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