教員の研修は形ではなく実をとるべきだ
教員が3万円の自腹をきり実施されていた教員免許更新は、批判の的となり終わった。それは現場教師のほとんどが予感していたことではないか。

ただ、研修は充実させるという。

今でも校内研修もあり教育センターでの研修もありで、研修を受けている感は十分あるのだが。研修というと、重い腰を上げてそこへ座りに行くという感がある。できればその時間仕事をかたずけておきたいと思うことさえある。

なぜそうなるのか、それは単純に面白くないからだ。受講者の意識とマッチングしていないのだろう。大学教授の「カウンセリング」の研修を受けた時は、机上の空論というより、夢のような話を聞いているようだった。具体性はなく、何を言っているのかわからなかった。

教員の将来を見据えて、形になる研修をする必要があるだろう。

例えば、その研修を受けることによって資格を取得することにつながり、将来性が広がるとかである。

3年間教員を良好に続けたら特別支援学校教員の2種免許は6単位ほどでとれる。これは各都道府県で長期休みを利用して実施している。くじ運良ければひと夏でとれる。

同様に、小学校2種免許のための講習を実施ししてほしい。小学校の教員が大変不足しているというが、各都道府県は特別支援学校教員の免許のように都道府県で、教員たちに取らせる機会を与えるべきだ。

小学校2種免許は、講師でもよいから3年間教員を良好に続ければ、14単位前後の取得でが取れる。教育実習もいらない。

教育と福祉の連携が叫ばれている。教員は福祉を知ることも大切だ。社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格取得につながる研修があってもよいのではないか。それが難しいならば、せめて取得を奨励してほしい。つまり、単位取得や実習を年休ではなく研修として受けることを可能にしてほしい。

そうすれば、福祉の視点で教育を見ることができ、幅のひろい教員が生まれる。また、教員を経験したものが退職後にスクールソーシャルワーカーとして活躍できる。

公立学校の教諭をしていて、大学院へ行くことはできる。その制度は、上級免許所取得が条件だ。
しかし、上級免許取得という縛りを取り払うことによって、様々に視野を広げるチャンスが出てくる。今の縛りでは臨床心理士を取得するために大学院へは通えない。佛教大学大学院などの通信もあるが仕事と両立できるならば可能かもしれないが、実習もあり、かなりの負担になるだろう。

教員は大学院だけでなく大学編入や専門学校編入・入学なども可能にしたい。自分の教科専門の分野を越えて将来を見据えて学ぶことができるからだ。

そうすると教員は様々な資格取得や研究を進めることができるようになる。在職中、退職後問わず、豊かな人生を過ごすことができる可能性が広がる。

特別支援に携わる教員ならば、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者の講習に参加できるように配慮したり、それを研修として受け入れることで、退職後にその職に就きやすい。障がい者施設で作成する支援計画が特別支援教育で作る支援計画そのものなのだ。しかも、上記2つの職は公認心理師や臨床心理士より給与は高い。

教員は昔、自宅研修という制度があったが、本当に研究や学びをしたいものにとってはすばらし制度だと思う。ただ、一般社会の厳しいまなざしに対しての説明責任が果たせない部分があることは事実で、現在ほとんど実行されていない。

さて、人生100年時代と言われながら、教員は、定年になるとボロボロになっていたので働けません、ではあまりにも悲しい。第2の人生を余生ではなく、いきいきと生きることができるような、未来を見通した研修や講習を計画すればどうだろう。

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2023/01/04 22:53 | Comments(0) | 学校変革

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