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 教師は現場でしか学べません。教師同士がこっちの中学校では茶髪の指導がすごく厳しいのにあっちの中学校は「ゆるゆる」で、どうなんだろうかね、と現場の話で規則は相対化されるし、子どもは一面的には見られないなということが学べるのです。

 学年全体が荒れたときに私が言うのは「みんなしんどいけれども、いてよかったと思わなければだめだよ。こんな経験はまずできないんだから」ということ。


 成果主義の導入は、学校がバッシングされないための外部へのアピールにすぎない。学年が荒れれば学年なりのチームワークが発揮される。こうした組織力が軽視されすぎていると思います。

 多種多様な教師たちが組織的に対応することで初めて、子どもの多様性にも対応できるのです。



 荒れた中学校での経験から何がわかったかというと「一人で全部はできない」とか「スーパーマンがいてもだめなんだ」ということ。自分の弱さとか足りなさがわかった人間同士だからこそ、一緒にやっていけるのです。


(「日本の教育はどうなるのか」こころの科学 赤田佳亮・岡崎 勝編 日本評論社 2009

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