10年ほど前、生徒がガラスを手でたたいて割った。
教室の窓ガラスだ。
幸い生徒にはけがはなかった。
親に連絡をして、そのことを伝え、支払いをしていただくように伝えた。
親は、「学校のガラスが薄いのではないか」と文句を言ってきた。
ありえないと思ったが、親の言い分(苦情)を長々としっかり聞いた。
ただ、支払ってもらうものはきちんと払ってもらった。
この事件に疑問が浮かんだ。
学校のガラスが薄かろうが厚かろうが、一教師がその苦情を長々と親から聞くべきものなのか。
それが教師の役目なのか。1000歩譲って、学校のガラスが薄いならば、その責任は一教師が引き受けることなのか。
日曜日、部活指導を終えて、ホッとした夕方、学校に一人の保護者がやってきた。
公園に注意しても聞かない中学生がいる。とのこと、しかたなく現場へ直行。
すでに生徒はいない。
しかし、そこで、地域の方からおしかりを受ける。
確かに、うちの生徒かも知れない。しかし、地域の子どもでもある。すべては学校の責任なのか。
あらゆることを教師が受けて立つシステムが学校のシステム。
逆に言えば、そのようなシステムを理解して、果敢に責任感を持って行動していく人が、よい教師だとされる。
このシステムになれない人は、今は学校を辞めていく。