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「指導案」というものが学校にある。

教育実習では、この「指導案」が重要視される。
研究授業のために「指導案」を長い時間をかけて完成させるのだ。

何回も指導教官から訂正を受けることもある。
寝る時間を割いて取り組むことも稀ではない。

ところが、いざ教員になって、年間200日前後授業をしても、それらの授業のために「指導案」を書くことはほとんどない。

40年の間、教員を続けてきた私でも、正式な「指導案」を書いたのは不本意ながら10回もない。

何か研究授業の都度に書くだけだった。
教育委員会が視察に来る時の略案は毎年一つは書いていた。

なぜ、授業に使わない「指導案」を形式や文言にこだわり重視するのだろうか。
この忙しすぎる教員生活の中では実態に合っていないのは明白だ。

実態に合っていないことに実習時間を割いて終わらせることが、本当に教員の実力につながるのか疑問だ。

教員はよく子どもたちと対峙する時間はない、それは事務処理に圧殺されているからだと言う。

しかし、教員たちは実習生にそれを行っていることを理解していない。

「指導案」は学部の授業で習得させ、実習では生徒に対峙すること1時間でも多く授業をすることに重きを置いてはどうか。

実習の授業も略案で十分ではないだろうか。



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