公立学校の真実
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村山祥栄著(評:栗原裕一郎)
この本で暴かれている同和行政問題はどれも、同和特措法終結(2002年)にともない完結したはずの同和対策事業が、実際には終わっていないことに起因している。
市職員の不祥事(犯罪)に象徴される市役所内部の腐敗はその最たるものだろう。桝本頼兼前市長の任期11年のあいだに、逮捕者92人、懲戒処分500人以上を数えたという京都市役所職員の不祥事はもはや全国区的に有名だが、あらためて並べられるとやはりすさまじいものがある。
サラ金のATMをゴルフクラブで破壊しカネを盗もうとして逮捕され免職とか、仕事が気にくわないから公用車の窓ガラスをゴルフクラブで叩き壊して停職といった事件がめじろおしで、議会では「どこの犯罪記録か、暴力団か!?」と嘆息が漏れたという。なかでも覚醒剤の蔓延は深刻で、内部にバイ人がいる、というより暴力団の密売ルートが市役所に入り込んでいる。
京都市役所には“同和枠”というものがある。部落解放同盟などが推薦する人間を京都市が雇う制度だ。
推薦された人物は漏れなく市役所に採用される。
つまり同盟側が人事権を握っているわけだが、驚くなかれ、これは縁故やウラ採用などではなく、同和対策事業の一環として維持されてきた「雇用創出」という名の正式枠なのである。
そして、一連の不祥事のほとんどは、この枠で採用された職員によるものだった。
既得権益だけでは済まない同和問題の根の深さ
“貸与”をタテマエとしながら実際は“給付”されてきた同和奨学金の問題や、家賃が非常識に安いのに、滞納率が異様に高く、さらには暴力団の組事務所に使われたりしている改良住宅(同和地区の市営住宅)の問題などが実地のレポを交えながら報告されているが、いずれも、同和対策として始められた事業が、いつしか運動側と癒着し、行政がコントロール能力を失ったがためのなれの果てである。
以上さらに、京都市のある教員に聞くと、夜にある同和地区で行われる学習会に教員は指導者としてかりだされるが、この時の報酬は水増しされている。例えば2人の教員が参加したのに、3人として請求するという。その浮いた分は、学校の様々な費用に充当されていくという。
また、教師と関係者が行く研修旅行などもかなりあやしい金が入っているという。