つぶやき
中学校教員のしんどさは生徒対応だ。まず、生徒の言葉づかいと態度が異様に悪い。以前、テレビで男子新体操部のドラマがあったが、あれは生徒が教師をお前呼ばわりして、逆に教師が生徒に丁寧な言葉を使っていた。あれはドラマだから見てられるが、実際「こら田中おまえがやれ」そういう態度をされると教師でもかなり傷つく。まだ友達言葉で話されるほうがましだ。

これを跳ね返すのがさらに教師の言葉だ。「誰に言うてんねん!」そこには譲らない信念が見える。だが、最近はそれも時代遅れだ。よしよしとすかす場面が多い。なぜならそこでケンカしても最後に「教師がそんな言葉使ってええのか」とやり込められるからだ。情けない。それならはじめからていねいな言葉で対応するしかない。


中学校教員は常にこのストレスと背中合わせだ。だから、中学校教員の心は荒れている。そして疲れている。

学校での教師に対する評価は、いかに生徒に言うことを聞かせられるかというところに重きがある。
保護者も生徒も周りの教師もそこをよく見ている。

新任の時、ベテラン教師から「笑わないで暗く接することがコツ」と言われたことがある。たしかに生徒はなれなれしくしないだろう。厳しく見えるかもしれない。だが、本当にこれでよいのか疑問に思う時もあった。

力や権力で圧すれば騒いでいる生徒を静かにさせられる。逆に優しい先生はなめられている。しかし、人間に優しさはいらないのか。

力で押さえて育てた子供たちはやがて「人間は力と権力がすべてだ」と錯覚して卒業しないだろうか。学校では問題を起こさずよかったが、その後、本当に他に役に立つ人として育つのだろうか。

人権教育を掲げながら、実際は権力や力で押さえる場面が多い。それは中学校の宿命のような気もする。

だが、やはり人間教育だ。優しさ、人間の尊厳を深く知って卒業してほしい。力で抑えるのではなく良心に訴える。それに挑戦し続けるのか我々だ。

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2011/03/13 14:51 | Comments(2) | TrackBack() | わたしのつぶやき

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コメント

はじめまして^^

中学校の教員ってやっぱり大変なんですね・・・

私の中学校では確かに優しい先生は、一部の生徒からなめられていました。
でも、生徒からはとても人気があったし、信頼されていました。

私は、将来教師になりたいので生徒たちに人間の尊厳を教えられたらいいなと思います☆
posted by mahoat 2011/03/13 21:56 [ コメントを修正する ]
私が中学生だった頃は、まだまだ教師に殴られるのが普通の時代でした。
体育祭の全校練習で忘れ物をしようものなら、全校生徒の前で往復ビンタ3発とか当たり前でしたし、遅刻してきたら竹刀で尻を5発とか普通でした。
でも、そういうことをされて学校を卒業したから、いま仕事に対しても何に対しても真面目に取り組むことが出来ているんだと思う。
悪いことは悪い。
良いことは良い。
これを教えるのが学校である。
生徒が向かってきたら、真っ向から向き合って、ぶつかる。
そういう教師こそ本当の教師である。
生徒は教師を殴っても良いのに、教師が生徒を殴ると問題になる。
では、誰が痛みを教えるのだ?
親か?
子供が非行に走るのは親が悪いからである。
ということは、親に更生の努力を期待するのは無駄である。
教師が親に代わって指導しなければならない。
教師というのは、学校内における生徒の親代わりである。
そのあたりを教育現場は見直さなければいけない。
昔のような軍隊教育も必要である。
今だからこそ必要なのだ。
posted by yasutakaat 2011/07/06 01:32 [ コメントを修正する ]

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