公立学校の真実
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県教委によると、04年度に53人(うち精神疾患での休職26人)だった休職処分者数は、08年度には91人(同54人)まで増加。09年度は微減したが、10年度は11月末時点で、45人が精神疾患で休職処分(1年目は月給8割支給、2、3年目は無給)となっている。県から休職処分がくだる前に病気休暇(3カ月まで月給満額支給)を取得している教職員を含めれば「もっと増える」(県教委)という。
世代別でみると、09年度は40代~50代の休職者が48人中37人と突出している。県教職員組合は、「教育政策が二転三転し、ベテラン教員が管理職とのあいだで、悩んでいる」と指摘する。
教員同士の人間関係や保護者とのトラブルなどで心を病み、休職状態にある教職員をいかに現場復帰させるか。県教委では10年4月から、精神疾患を抱え休職処分になった教員向けに「教職員復職支援システム」を導入した。
保健師や臨床心理士らが本人や家族、学校長らと相談のうえ、復職支援プランを作成。復職時はサポート職員をもう1人つけ、(1)週に3~4日で1日2~3時間(2)週5日で1日4時間(3)週5日で児童・生徒在校時間の「リハビリ出勤」を経て、負担を減らしながら復帰をうながす。昨年11月末までに20人強がこの制度を利用、うち8人が1月までに復職したという。
だが、サポート活動の中心となる保健師はわずか2人。対象者全員には支援の手が届きにくく、県教委教職員厚生室の担当者は「システムが十全に機能しているとはいえない」。結局は、学校側や同僚教員らが休職している教員らをいかに迎え入れるかがカギという。
こうした状況に、県教組の加藤諭副委員長は「休職者の増加は教員が決定的に足りていないのが、大きな要因の一つだ。県は国の予算にのみ頼るのではなく、県単独で教育予算を組み、新たに教員を採用してほしい」と話している。