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昨年度まで週3時間だった中1の数学を、今年度から週4時間にした。これで、かなり基礎をたたき込めた。1年たってみると、昨年度の生徒より、実力が付いているのが分かる。

しかし、週4時間になったが、教える量も増えた。だから、あれもこれもと教えていると、結局深みがなく、力がつかない。週4時間を有効に使うとなると、教材の精選と重点化が必要だ。

今年度は、どこを重点化したかと言うと、計算力だ。県の統一テストの中の計算問題では、5段階評価で3の生徒の95%が、満点だった。逆に、新しく導入された、資料の整理などは軽く流したので、3年生の入試前に適度の復習が必要だ。

たかだか、週1時間増だったが、得たものは大きかった。さて、これからもうひと踏ん張りして、2年生では、飛躍的におもしろい数学の世界へ入ろうと思った。が、2年生は週3時間となる。これでまた、考えることが多くなった。

 



 

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今春卒業予定の大学生の就職内定率(2月1日時点)は80.0%で、前年同期を6.3ポイント下回り、比較可能な2000年以降で最悪となった。高校生(1月末時点)も81.1%と6.4ポイント低下し、1988年以降で6番目に低い水準。ともに悪化は2年連続で、下げ幅は大学生が2番目、高校生が過去最大だった。

 
 前年比の低下幅は2カ月前の前回調査(大学生が7.4ポイント、高校生が9.9ポイント)に比べ縮小したが、卒業を目前に控えた段階で5人に1人が就職先を決められない厳しい状況が示された。

 
 大学生の内定率は、文系が78.7%で前年同期比7.3ポイントも低下。一方、不況に強いとされる理系は86.2%で、落ち込みは1.9ポイントにとどまった。学校種別では、国公立大が3.3ポイント低下の86.9%だったのに対し、私立大は7.5ポイント低下の77.6%と大きな開きが出ている。

 
 地域別に見ると、最高は関東地区の82.6%(6.0ポイント低下)で、最低は九州地区の75.2%(8.1ポイント低下)。低下幅が大きいのは中部地区で、10.7ポイント低下の77.3%だった。 


以上、共同新聞からの抜粋だ。

私立文系は不況に弱く,理系は強い。しかし、高校生の選択は文系に集中する。それは数学が難しいからだ。最近新聞に載っている、国立大学2次の入試を見れば、理系希望から撤退したくなる気持ちは分かる。しかし、数学は難しいが、極めておもしろい教科だ。それを嫌いにさせる原因は、我々教師側にある。

数学の授業は授業時間が限られている加減で、生徒をとにかくだまして結論へと持っていこうとする。要するに、「こうなるんだ」の連発だ。  

東京大学名誉教授の畑村洋太郎先生が書いた「直感でわかる数学」は、数学が嫌いになる理由を見事に言い当てている。自分の高校時代の気持ちを代弁してくれていて、すっきりする。

例えば、高校の教科書にある「原始関数」についての説明を、「うまく誘導し、積分を教える準備が出来たつもりになっているのであろうが、教わるほうからみれば、まったく逆である。なにか、まんまとハメられたような疑念がわき、意味不明の概念を丸飲みさせられる気色悪さを感じる。」と批評する。「その通り」と思わず叫びたくなった。

さらに、教師側にとって、次のくだりは図星だ。「教師は、AならB、BならC、CならD、というように一直線な教え方をする。しかし、本当はAならばBとはいかず、B´かもしれない、Pかも、Kかもしれないと考えるのが普通だ。実は裏でこっそりD-C-B-Aと逆に組み立てて論理のつながりが確認できたところでひっくり返している。」と明かす。静かにうなづかざるを得なかった。

ある卒業生に、就職を考えて、高校では理系に進めと言った。しかし、なんとその学校の教育課程に、数Ⅲ、数Cがなかった。数学は高校にも敬遠されている悲しい存在だ。

そこで、中学校の数学の授業時間数を増やす策を講じたい。新指導要領では、中学1、3年は週4だが、中学2年は週3になている。中学1年で基礎をたたきこみ、いざ、中学2年で盛り上げていこうとする矢先の1時間減は、数学への興味を減速させる。是非、他の教科を減じても数学を4.4.4にしたい。(他の教科とは総合だ。中途半端な教科はは生徒に中途半端な時間帯をもたらす。あるいは、学校選択で数学を選択する)

授業数を確保することにより、「こうなるんだ」の連発から、「こうだから、そうなっていくよ」へと移行できる。生徒の数学への興味が、減速から等速または加速へと転じ、理系撤退者が減る。







 

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