大阪の学校
 最近の大阪の公立学校がらみの事件や改革には内外にインパクトが強いものがある。
桜ノ宮高校にしてもそうだし、給食導入、生徒の教員評価導入もそうだ。
大阪の友人たちはこう言う、「明らかにベテラン教員のやる気度が低くなった」、さらに「新人教師の志が目に見えて低下してきている」と。
 友人はこう解説してくれた。
 大阪は他府県から遅れている教育を取り戻そうと必死だ。大昔からやっている10段階相対評価なども絶対評価への移行が検討され、指導要録もいい加減な大阪基準からきちんとした全国基準でつけられ始めた。このように一斉に改革をやるので、それまでのやり方になじんできたベテランたちがついていけない。また、そのような改革が現場からの必要性で生じたものではなく、上からの一方的な通達なので、ただ形だけをこなしていき、むなしさが蔓延する。
最近は管理職さえ職員の前で橋下改革にたいする不安を見せる。結局、橋下ー委員会ー管理職ー教職員という一方的な通達による急激な方向転換によって橋下以下が右往左往しているのが現状だ。やることが一方的なので抑うつ感が蔓延し、職員の自主性の欠落がおこり、団結力が弱まり学校全体の問題解決能力の低下が起こっている。

 ここからは私の論。 
 ただ、大阪にも大胆な改革が必要とする因があった。本当にいい加減な教員が多かったからだ。過去形になっているが、今も多少そうかもしれない。学校内でセックスをする教員たちがいたりと、すごい。
 そして以前、大阪市は職員互助組合が「退会餞別金」を1人当たり300万円以上も支払ってきたことが発覚。いわゆる闇退職金だ。 
このうち実に7割が公費(税金)だったことが批判され、2005年には住民団体による返還訴訟が起きた(大阪地裁で20億円を返還することで和解)。闇給与もあった。
 だから大胆な改革は必要だ。

 
 


 
 
 

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2013/02/03 17:34 | Comments(2) | 教員の疲弊

コメント

採用4年目が終わりつつある公立教員です。
自分の場合、高校講師(公立・私立)⇒民間企業(進学塾で講師・教室長)を経て、40で採用されたので、公立中の現場の感覚に戸惑うことしきりですが、結論から言えば、組合(教組)や「やから」の保護者や市民団体(圧力団体)やら全てに良い顔をして、大阪(市)方式で、バブル期から時代の変化に対応してこなかった弊害が今、押し寄せている感じがします。
大阪市の場合、全国一の生活保護受給率は、市が本当にしんどい世帯だけでなく、ヤクザのような「文句言い」の甘えた市民にも生保を認め、「金」で解決して、行政に甘える市民を再生産してきた悪循環があります。
また、そうした非常識な親子を相手にしなければならない教員の負担を理由に、日々複雑化する教育事務(絶対評価や観点別評価、指導要録作成など)は「手抜き」で良いと教委が教員を甘やかし、組合(教組)との対立をさけて「日の丸・君が代」も実施率ワースト1を続け、役所と共犯で職員厚遇を続けてきました。
もちろん大阪市の特殊事情(部落や在日)があって、同和団体に配慮し、公立でも民族教育を実施し、人権の視点では全国的にも優れて進んだ教育を実施していますが、その内実がお手盛りの「つじつま合わせ」(書類上あるいは形式上これだけのことをやっているから、そのための予算と人が必要だ)となっていたりします。
で、現場の教員には負担を押しつける代わりに厚遇を認め、現場は負担を「適当に」処理してきたのでしょう。
負担はそのまま(あるいは増やす形)で厚遇は切られた現在、彼らの「やる気」が損なわれるのは当然だと思います。
しかし、全国的に見て大阪(市)が異常だと「気づかないフリ」をして「手抜き」を続けてきた現場、それを認めてきた教委、双方に問題はあり、「異常だから特別扱いが許される」は、もはや通用しない時代になりました。
自分は、教室掃除は始業前に講師自身でする「サービス業」の「塾」にいましたし、社会科の教員として、産業構造の変化や労働市場の流動化で、日本全体が「労働鎖国」に守られている現状や、既得権益(正社員)を守ってそのジレンマを打破できず、悪循環におちいっている日本経済を、ある程度理解しています。
しかし、「内部にいる者」にはそうした外からの視野・視点は理解されず、他府県公立教員の事務量の多さ、民間企業の厳しさ、「甘やかされていること」への無理解は共有されません。
新しいことを実施すれば、民間では他府県では当たり前でも反発がでるのは当然で、「甘えた市民」同様に、そうした「甘えた教員」を市教委は再生産してきた反省にまずは立つべきではないでしょうか。

また市民やマスコミは、教員の職務は何かを再度確認し、「理不尽な要求」を学校現場に求めるのを止めるべきです。なぜ担任が毎朝、モーニングコールをかけなければならないのか?土日もほぼ無給のボランティアで部活動を指導し、あまつさえその部活の指導成果で親は自分の子の進学を希望したりするのか?大阪市立桜宮高校の体罰・自殺事件の根も、ここにあると思います。
「親」も「教師」も「役所」も「教委」も「組合(教組)」も、まず大人が変わらなければ、「子供(生徒)」も「学校」も変わらない。
生徒たちはそうした教師・親の「だらしなさ」や「立派さ」をみていると自分は信じています。

公立中学教師一年目の担任で、生活指導上の問題をおこした中1の生徒とともに呼び出した保護者を説諭した時、大先輩の学年主任に「先生は親に厳しいな」と驚かれた!ことを思い出しつつ。
posted by 教務部長URLat 2013/02/10 09:17 [ コメントを修正する ]
芯のあるコメントありがとうございます。
最近は私、親に甘いです。長年の保護者との戦闘で疲れたのでしょう。
よく言えば角がとれたとも言えますが…。



posted by 管理人at 2013/02/10 16:34 [ コメントを修正する ]

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