公立学校の真実
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両省によると、男女別の内定率は男子59・5%(前年同期比3・8ポイント減)、女子55・3%(同6・3ポイント減)。特に国公立大の女子学生は62・2%で前年同期より11・6ポイントも下がった。文系、理系では、文系が57・4%(同3・8ポイント減)、理系は58・3%(同10・2ポイント減)で、理系の苦戦が目立つ。
また、国公立大は63・2%(前年同期比8・1ポイント減)、私立大は55・8%(同3・8ポイント減)で、下げ幅は国公立大がより大きかった。地域別では九州地区が51・5%と最も低く、前年同期比では中部地区で、9・5ポイント下がって51・9%だった。
リクルートワークス研究所の徳永英子研究員は、「景気の先行き不透明感から求人数を抑制し、採用基準も厳しくする傾向が昨年以上に強い」と指摘。「今シーズンは、企業が採用計画を立て活動を始めた後に、円高など経済の不安定要因が出たため採用意欲が衰え、定員に満たずに募集を打ち切った企業もある」と話している。
一向に改善しない学生の就職難。大学や労働局などが新たな支援策を打ち出しているものの、「何社受けても内定ゼロ」という現実に、学生の間にはあきらめ感さえ漂っている。
15日、東京都内の中央大の施設で開かれた中小企業20社の説明会には学生約80人が集まった。同大など4大学が昨年度から始めたもので、今年度は2か月開催を早めた。まだ内定を得られていない明治大政経学部4年の女子大生(22)は、「両親に負担をかけたくないので留年できない」と焦燥感をあらわにした。
同日、東京労働局の「学生職業総合支援センター」(通称・六本木ジョブパーク)を訪れた東京都内の私立大女子学生(22)も、大手企業を中心に約100社にエントリーしたものの内定はゼロ。「人格を否定されたような気持ち。正直、あきらめかけている」とため息まじりに話した。
同センターは、大学生対象に就職相談や求人情報の提供を行っており、今年4月から10月末までの利用者は、昨年同期より5割増の約7600人に達した。