教員採用試験は7~8月,あるいは9月に1、2次試験、9~10月に合格発表の日程で行われる。民間企業や他の公務員試験よりも遅い。
これでは民間へ流れると、文部科学省は24年度実施の採用試験から、日程を前倒しする改革案を示した。また、大学3年生の受験を考える自治体も出ている。
東京都や千葉県・千葉市、富山県などは今年度から、1次試験に限って大学3年生の受験も可能とした。
合格すれば、大学4年生では、教育実習や2次試験に集中することができ、受験生の負担軽減につながる。
横浜市と川崎市は大学3年生の特別枠を用意した。学校推薦を受けた3年生には1次試験を免除し、2次のみを課すという。
結果はどうなるか分からないが、「教員が足らない」という部分を解消するには、その採用試験を落ちた人たちがその後どうするかが問題だ。
つまり、教員をまだ目指し、そのために講師になってくれるのかが問題だ。
近所の小学校で、新卒で講師になって、4月途中で辞めた人を知っている。その後、代わりが見つからないので教務主任がずっと担任をしている。
教員採用試験の前倒しで、こういう状況を解決していくことが可能なのだろうか。
講師をしていて教員という職にさらに魅力を見出したり、しんどい状況の新任講師を周りが支えることができたりすることが、「教員が足らない」を解決できる大きなポイントだろう。