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中学校もそろそろ学期末テストが終わりに近づき、高校入試に向けての3者懇談や、教員の打ち合わせやらで忙しい時期に入ってきている。

2002年度から学習指導要領が改正され、現在、高校入試では絶対評価と相対評価を記載する中学校がある。どちらを使うかは各都道府県が定めている。
例えば大阪府では未だに10段階の相対評価である。京都府は5段階の絶対評価である。
                                                      
全国で行われた絶対評価ついては、当初から様々に問題視されてきた。例えば次のようにである。

<毎日新聞 2004年5月25日>
1学年の生徒数が40人以上の学校(144校)で、「5」の生徒数の割合に最も差がついたのは2年生の英語。80人中44人(55%)と82人中1人(1.2%)の学校の格差が45.8倍あった。
全校の「5」評価数の平均は、以前の「相対評価」で定められていた7%の2倍を超える17.7%。30%以上も9校あった。

3年生の保健体育では、「5」が56.4%(335人中189人)と高率の学校がある一方、0%(14人中0人)の学校もあった。

 ある学校では全9教科で「5」評価数の平均が4割を超え、評定平均は2年生が3.79、3年生が4.02だった。相対評価の場合は3.00になるが、同校の校長は「興味や関心を持ち、意欲的に学習する生徒が多いから」と他校より高い原因を説明。
同市教委も「突出する学校は気になるが、問題ではない。絶対評価ではあり得ること」と静観する。

                          以上

このように、不安定な絶対評価は、高校合否の資料に値しない。

次に、内申書の数字が大きな差を生む代表的な2つの例を上げる。

立命館守山高校では、直近の9科成績(5段階評定)合計が4●以上、かつ、3年間の9科成績合計が1●●以上であれば推薦基準に達する。そして推薦基準に達すれば毎年全員合格する。しかし、推薦基準に達しなかった生徒は専願受験となる。ある年の専願受験者は265人、その内、合格者は114人と推薦受験と打って変わって厳しい状況になる。

また、京都府内のある私立高校では、5教科(5段階)成績合計が20以上であれば入学金、授業料、施設費、教育費が免除される。達していなければ、すべて払わねばならない。

超難関といわれる学校以外、ほとんどの私立高校が、中学校の評価によって推薦や専願基準を決定している。また特待生や奨学生などの基準を決定している。


この不安定な絶対評価を使用することによって、高校受験時の平等性は失われている。
                           
                          
相対評価においても、不平等感はぬぐえない。

学校間の学力格差の問題だ。

学校間の学力格差は一般市民が思っているよりはるかに激しい。ある学校の相対評価3は他の学校で5になることもありうる。いやそれを見てきたから言えることであって、けして空想で言っているのではない。
以前こういうことがあった。模擬テストで偏差値49の生徒が評価の合計で同志社系列の学校の推薦基準にのってしまったのである。このときは笑いが止まらなかった。逆の悲しいパターンもあった。高級住宅街にある優秀な学校で、他の学校なら推薦基準にのるのに、この学校だから推薦基準にのらないのだ。

これを是正するにはかなり斬新的な考えを持って施策を打つ必要がある。

また、上記は私学のことを書いてきたが、公立高校入試でも不平等感はぬぐえない。中学校からの評価を点数化し合否を決定しているからである。

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 大学入試で高校の内申点を点数化するところがある。 不思議でたまらない。高校によって集まっている生徒の学力幅が大きく違うのに、なぜ点数化するのか。

高校間ならともかく、高校内ならなおさら不思議だ。同じ高校でも特進コースと普通科は分けて内申点を付けている。同じ学力の生徒でも普通科にいたら内申点が高いが、もし特進コースなら内申点が低くなると想定されることもある。

まあどうでもよいことだが、大学は内申の点数化はやめるべきだと思うが…。

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                ♦          ♦

   内申書には生徒の実態はありのままに載っていない。

  

  それは中学校も高校も十分分かっています。
 だから…実際の生徒の姿はどう分かるのか。
 高校へは4月初旬までに抄本なるものを中学校から送ります。
 はい。
                                                      

 しかし、これも実は客観的事実しか書かれていません。何委員会、何クラブに所属していたか。そして無難な言葉で閉めてあります。
 
 じゃどうして生徒のほら、いじめられやすいから注意してあげてほしいとか、
病気などの詳しいことや、中学校でしてきた指導などの経過を知らせるのか。
  
 それは簡単です。文章には載らないので直接知っている先生から話しを聞くのです。
 そうなんです、めんどくさいでしょう。文章には残せないことも多いし、直接話を聞かないと分からないことだって一杯あります。

                                                                        
 当然高校の先生方は隠密的行動です。ハイ。当然小学校と中学校もそれとほとんど似たり寄ったりです。
 

  ここで押さえておきたいのは、いかに内申書、また学校の書類などは教師が本当に言いたいことが乗っていないか…ということです。
 

  違う角度から言えば、いかに教師は形だけの書類を莫大な時間を使って作成しているかです。
 

  もう一つ言えば、本当は子供たちにかけたい、かけなければならない時間をむなしい形式書類作成にとられているかです。
 

 その原因の一つに、外部からの突っ込みに対する学校の防衛という面があります。

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 生徒が教師を殴った。生徒が万引きをした。常々生徒の態度が悪い。掃除をしない。よく聞け!こんな生徒の高校入試は内申書で落ちるぞ!
 

   …といいたいところだが、本当だと思いますかこの言葉?
 

  本当じゃないよ。実際、私は鑑別所に行った生徒の内申書にはそんなことは書かなかったし、とにかく生徒の不利になることは書けないのが中学校の先生です。書くと管理職からおとがめがくるんです。

 「内申書開示にでもなったらどうする!」とでもいいたげな管理職。でも、生徒の悪いことを文章にすることはしない…これはもう全教師の中で一般化していますので、だれにいわれなくとも生徒の不利になることは今は一切書きません、だって自分が不利に成る。 

  だったらどうやって生徒の本当の姿が分かるんでしょうか。

  高校の先生がおっしゃってました「各中学校から送られてくる内申書を見るとどの子も聖人君子に見えてくる」と。おお、すごいぼやき。

 
 内申書、書くのすごく大変なんだけど!  高校の先生方はほとんど信用してくださらないだろうな…と思いつつも結局根詰めて書いてしまう3年担当教師たち。
 

  当然、うそは書かない、でも本当の姿は見えない。だから、なに?
 

  もはや形だけの書類ですね。

 大むかし、この形だけの書類に反発して、人物評価にほとんど何も書かなかった教師がいた。今は無理だろうな


 

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 内申書操作したことある人いる? 学校によって違うよね。学校が凄く荒れている学校、きちんとしている生徒の多い優秀な学校によって分けられるような気がする。あまりこのことでコメントすると○△………だからしませんが、本当は大きい声で言いたいんだけど…。こんなのあり?って言いたいんだけど。

はなしが変わりますが一回だけ主任と共謀してやったことがある。Aさんという女の子が有名私学推薦で2ポイントたらない。主任が教えている教科で1ポイント、私が教えている教科で1ポイント上げた。A子は有名私学に入学できた。なぜA子?という質問がきそう。

 主任に言われたのもあるけれど、A子にソコに入ってほしかったから。けなげでしかたなかったからとしか言いようがない。今は後悔していない。

そして、そのA子から手紙が来た。
 あの高校に行って本当によかった。そして頑張ったと。最高の高校生活だったと記してあった。

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